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伝染性紅斑(りんご病)だったと思う病気の話 [その他病気関連]

2015年6月~9月頃に
伝染性紅斑(りんご病)...かもしれない?
という病気にかかりました。

2015年6月下旬頃、1~2週間くらいの間ずっと
ひどいだるさを感じていました。
だるすぎて、仕事で長時間座っているのがきつくて。

でも当時、他には何も症状がなかったので
仕事の疲れかな、慢性疲労症候群ってやつかなあ、と思っていました。

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7月1日の夜に
38℃を超える発熱と、これまで以上に強い倦怠感。
あと、背中の左肩甲骨あたりに刺すような痛みがあり
お腹の一部には、少し赤みが出ていて。

ただ、熱は次の日の朝には下がっていたので
仕事へは行きました。

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3日夜にふたたび発熱、そしてまた強い倦怠感。
肩甲骨あたりの痛みとお腹の赤みは継続中。

そして、背中の痛みを鏡で見ようとしたときに
左腕上腕部に、謎の赤黒い発疹?ができているのに気づきました。
見た目には、強くこすれて内出血を起こしている感じ。
ただ、そういう怪我や打ち身の記憶はまったくないし、
触っても、痛みがあるわけでもなくて。

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発疹と痛みがあることから、帯状疱疹の可能性を考えました。
もし帯状疱疹なら、治療が遅れると神経痛が残ることがあるので
できるだけ早く病院に行き、抗ウイルス薬で治療したほうがいいはず。

でもやっぱり、帯状疱疹とは症状が少し違うかな~と思いまして。
帯状疱疹なら、神経が走っているのに沿って
体の片側だけに水疱が出るはずだし、
痛みも、皮膚に強いピリピリするような痛みを感じるはず。

しかし今回は、お腹の左右に発疹が出ているし
痛みも、皮膚の痛みではなく、関節痛のような痛み。
帯状疱疹の可能性は低そうなので、とりあえず様子見することに。

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4日にも、37℃~38℃台の熱+倦怠感。
そして、謎の発疹は
おなか全体、腕、太ももひざの上のあたりにも広がりました。

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熱は5日には下がり、次の日の朝にもあがらなかったので
会社に行ってもよさそうだったのですが、
もし、これがうつる病気だと、仕事に行くとかえって迷惑がかかるので
その日は、仕事を休んで病院に行くことにしました。

内科と皮膚科のどちらにしようかで、かなり迷ったけれど
内科症状よりも皮膚症状のほうがより気になったので、皮膚科へ。

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というわけで、皮膚科で診てもらったところ
「ウイルス性発疹」との診断でした。
他人にうつるかどうかを尋ねたところ、
「うつる可能性はゼロではないけれど、
 熱が下がったなら、感染力はかなり弱くなっているはず」
ということなので、明日からは会社に行くことにしました。

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皮膚科で処方された薬はこちら。
・ステロイドの塗り薬
・フェキソフェナジン塩酸塩の飲み薬(抗アレルギー薬)
・加味逍遙散(女性用漢方薬、医師からの説明なし)

仕事に行きながら、薬を飲んだり塗ったりしていたところ
9日には、発疹?はほぼなくなりました。

しかし、
10日に、ひざ下にむくみを感じ、
12日に、両ひざに痛みを感じ、再びかなり強い倦怠感が。
13日に、両手がむくんで、指を閉じにくい感じがあり、
さらに足のむくみ(靴を窮屈に感じる)も加わって。

そして14日には、日光にあたった腕に、まだらな紅斑が。

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そのあともしばらく、だるさが続いいていたのですが
さらに、急に目が見えづらくなってきました。

その時は、病気が関係しているとは思わず
遠視が一気に進んだのかな~と思ったので、
9月頃に眼鏡屋さんに行き、眼鏡を作りました。

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そして。

しばらくしたら、いつのまにか
また目がそれなりに見えるようになっていて、眼鏡が不要になり
だるさ・むくみも、いつのまにか無くなっていました。

最初にだるさを感じてから、だるさ・むくみが完全に無くなるまで
3か月以上はかかっただろうと思います。

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...というのが、自分の病気の全経過です。

結局、病院で確定診断してもらったわけではないのですが
自分でネットで調べたところ、症状が

「大人の」伝染性紅斑(りんご病)

にかなり一致しているようでした。

伝染性紅斑は、
ヒトパルボウィルスB19(またはエリスロウイルスB19)
というウイルスが、人の赤芽球前駆細胞に感染して起こる病気です。
子どもが感染すると、ほおに特徴的な蝶翼状の紅斑ができて
ほっぺがりんごのようになるので、りんご病とも呼ばれます。

症状は基本、子どもは軽く、大人は重くなりますが
感染してウイルスが体内で増えても、ほとんど症状が出ない
不顕性感染になることも多いです。
伝染性紅斑ウイルスに一度感染すると、終生免疫を獲得します。

溶結性貧血など、造血機能が低い人が感染すると
重度の貧血になる場合があるそうです。

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ちょうどこの頃、2015年の夏頃には
伝染性紅斑は、全国的に流行っているようでした。

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伝染性紅斑にいちばんかかりやすい年齢は、4~5歳。

子どもがかかった場合、
感染後1週間くらいで軽い風邪症状や微熱が出ます。
この頃には感染力がありますが、
症状から伝染性紅斑と気づくのは、まず無理だろうと。

その後、両頬に蝶形紅斑=りんご病特融の症状が出て
腕、脚、お腹や背中などに網目状(レース状)紅斑が出たり
軽い関節炎が起こることもありますが、
それ以外の症状は軽く、そのまま治ってしまうそうです。

伝染性紅斑は、子どもにとっては軽い病気で
病名が分かった頃には、感染力はなくなっているので
出席停止にはならないです。

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しかし、
伝染性紅斑に大人がかかり発症すると、重症化する傾向があります。

大人では、
感染初期には発熱、悪寒、頭痛などインフルエンザに似た症状が出て
その頃に感染力があります。

その後1週間~10日くらい経つと、
発疹、紅斑や点状出血、関節痛、むくみなどの症状が出ます。
人によっては、腎機能の障害が起こることもあります。

医療機関では、発疹から風疹と間違われ、
関節痛やむくみなどから膠原病と間違われることも。
患者それぞれ症状が違うので、診断は難しいようです。

あと一応、伝染性紅斑と視力の低下との関連についての
報告もあるようなので、文末の参考サイトにリンクを載せておきました。

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伝染性紅斑に妊娠初期の妊婦さんが感染すると、リスクが高く
胎児にウイルスが移行すると
胎児水腫などが起こり、流産することがあるそうです。
ただ、無事出生した場合には、障害がある可能性は低いようです。

伝染性紅斑には、予防するためのワクチンはなく
感染者も、感染力があるのは伝染性紅斑特有の症状が出る前だし
もともと症状が出ない場合もあるので、防ぐことは難しいです。

伝染性紅斑が流行している時期には、人込みを避ける等して
できるだけ気を付けたほうがいいようです。

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参考サイト:
ヒトパルボウイルスB19母子感染の実態(IASR Vol. 37 p. 7-8: 2016年1月号)
https://www.niid.go.jp/niid/ja/iasr-sp/2340-related-articles/related-articles-431/6180-dj4314.html

伝染性紅斑の臨床像と京都府福知山地域における成人の伝染性紅斑の地域流行(IASR Vol. 37 p. 5-7: 2016年1月号)
https://www.niid.go.jp/niid/ja/iasr-sp/2340-related-articles/related-articles-431/6179-dj4313.html

東京都感染症情報センター 伝染性紅斑の流行状況
http://idsc.tokyo-eiken.go.jp/diseases/fifth-disease/fifth-disease/

伝染性紅斑(りんご病)に合併した視神経症(炎)の成人例
https://ci.nii.ac.jp/naid/130005057102
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